野村不動産初のホテル事業で上野という地域と世界を橋渡しする拠点を生みだす

中村泰士/都市開発事業本部 賃貸住宅・ホテル事業部 ホテル事業課 2007年入社/

思いがけない地域の魅力を体験できるホテルを

野村不動産が自社で初めて運営を手がけるホテル事業「NOHGA HOTEL(ノーガ ホテル)」。その第1号として、2018年11月1日に「NOHGA HOTEL 上野」(10階建・130室)が開業予定です。私はその責任者として、現在さまざまな準備を進めています。「NOHGA」という名前には「野村(NOMURA)」が生みだす、思いがけない経験「冥加(ミョウガ MYOHGA)」という意味をこめました。ガイドブックには載っていない、人や地元文化がつくる地域の魅力を外国人旅行客に体験してもらう。私は「NOHGA HOTEL」を、そんな地域と世界を橋渡しする拠点にしたいと考えています。上野は西洋美術館、浅草寺、アメ横などを擁する一大観光エリア。一方で、江戸時代からつづく江戸切子など伝統工芸の職人がいる一方、若手のデザイナーたちも集まり、伝統と現代のライフスタイルが融合した日本を代表するモノづくりの街でもあります。「NOHGA HOTEL 上野」は、それら地域のクリエイターと連携し、ホテル内の備品をオリジナルで開発したり、ワークショップなどを開催したりしながら、観光客にさまざまな体験の場を提供します。

コンセプトづくりに半年、提携先の発掘に1年以上もの時間をかける

野村不動産にとって初めての事業ですから、じっくり時間をかけました。私を含むメンバー3名で半年かけてコンセプトを練りあげ、役員会議でプレゼン。世界的に有名なホテルとの提携から始めては?というアドバイスもありましたが、それでは面白くありません。「せっかく野村不動産がホテル事業に参入するのだから、自分たちらしい街づくりにつなげたい」と強い想いを持っていました。その想いから、1年間上野の街の工房やお店など約400店舗を訪問し、日本初の黒切子を開発した職人さん、家紋のデザインを手がけるデザイナーさん、上野の地から発信を続けるインテリア雑貨店さんとの提携を実現。ホテル開発には人と人と繋げられることを考え、ある著名なコーディネーターにも参画していただきました。「PROUD」の立ち上げから携わるインテリアデザイナー、経営・ブランディングのコンサルタントとともに、2017年10月のプレス発表ギリギリまで様々な議論を重ねました。

今はプレッシャーより、地域を盛りあげる楽しみのほうが大きい

私は以前、都市型商業施設「GEMS」に携わっていました。第一弾である「GEMS渋谷」の用地取得からリーシング、その後のシリーズ化まで幅広く経験し、ホテル事業の立ち上げを任されたのです。コンセプトはしっかり練り上げたつもりですが、頭でっかちになってはいけません。そこで都内の有名ホテルに協力を仰ぎ、4ヶ月間現場研修に入りました。ベッドメイクからトイレ掃除、設備の管理、レストランの接客、フロント、夜勤…あらゆる業務を経験し、ホテル運営とは何か、現場の人がモチベーション高く働ける職場とはどんなものかを肌で感じ取りました。また、国内外300軒ほどのホテルを視察し、「世界の人々が集うカッコいいホテル」のイメージを掴むこともできました。「絶対、大丈夫」。緻密に検討し尽くしたこともあり、そんな確信をもっています。今では初めての事業を手がけるプレッシャーより、自分の体験をもとに上野という地域を盛りあげる楽しみのほうが大きいです。