Episode02 図面を読み込む力は全関係者の想いを受けとめ街を発展させるために使う

森谷 秀嗣/都市開発事業本部/商業施設事業部/2009年入社/学生時代に学んだ建築の知識を活かし、入社後はオフィスビル・商業ビルの事業推進を経て「bono相模大野ショッピングセンター」開発の専属となる。現在は、「bono相模大野」で培った経験を活かし、野村不動産初の大規模複合再開発「芝浦プロジェクト」や駅前再開発の商業部分、単独商業施設の開発を担当している。

全体最適を考えながら、売上が見込める商業施設をプロデュース

商業施設事業部は、「街」の発展・成長を支えるためのインフラとして、商業施設の単体開発から、住宅やオフィスとの複合再開発を行う部署です。私はそれらの物件の規模・構成を問わず、その街に応じた開発の企画立案から事業組成まで、幅広く任されています。単体であれ複合であれ、商業施設の開発にはテナント様の誘致が不可欠です。その際に大切なのは、ストーリーを描くこと。施設で買い物をされるお客様の層、目的、動線など…。最終的に利用されるお客様をイメージし、テナント様に売上をもたらすようなストーリーを描き、商業施設をプロデュースするのです。例えば飲食店様の誘致するにあたっては、単価や商品にまで踏み込んで交渉することもあります。ランチを300円値下げしてもらい、他の施設に流れていた人の流れを変える。他のテナント様との相乗効果を高め、施設全体の売上を伸ばす。全体最適を考えた提案で各テナント様にメリットを提供し、施設を含む街全体の活性化にこだわっています。

「bono相模大野」でステークホルダーをとりまとめる力を培う

商業施設を含む街の再開発には、実に多くのステークホルダーが関与します。行政、地権者、商店街、そしてゼネコン、設計事務所…数多くの社外関係者とコンセンサスをとりながら、皆さんの想いを一つの形にまとめあげていくのです。私は入社した年の冬から、相模大野駅前の再開発に携わりました。「bono相模大野ショッピングセンター」という商業施設部分について、ゼネコンや設計事務所との調整業務を1年半経験。その後3年間は「bono相模大野」専属として、ゼネコンや設計事務所との調整業務のほか地権者様との折衝から、開業に伴うイベント調整など多岐にわたって取りまとめを行うとともに、事業の収支管理まで任されていました。この間、ステークホルダーの方々を回って調整を続けました。立場が異なる方々の思いは、しっかり受けとめなければなりません。しかし振り回されるのではなく、3~5年後、あるいはもっと先の施設の将来を見据えたビジョンを持ち、自分の言葉で相手を説得する。そんな力が身についたプロジェクトです。

「ものづくり」とは信念を持って意見を伝え、信頼関係を築くこと

街の再開発は、コンペ参加から完工まで最低5~7年はかかります。10年以上携わるプロジェクトも珍しくありません。その長い期間の中で、私はたくさんの方々と折衝や調整をし続けているわけです。「ものづくり」というと、図面をにらんでいる仕事と思われるかもしれません。でも実際は人とのコミュニケーションがほとんどです携わる方が違えば、違う姿になります。答えがない世界だからこそ、デベロッパーの面白みを感じます。もちろん図面を読む知識は必要です。大切なのは図面を読み、その土地で生業を営んでいた方、再開発後の施設に出店する方、施設を利用する方の気持ちをイメージすることです。そのイメージがあるからこそ、店舗の配置だけではなく、品揃え・メニュー・単価にまで意見を言うことができます。私が信念を持って踏み込んだ意見を言えば、相手は必ず心を開いてくれます。そして“デベロッパーの人”ではなく、“森谷”として仕事ができるのです。私がやりたかったのは、こういう「ものづくり」だったと実感しています。

Episode01/長谷部尚子/商業施設事業部