20代の若手社員4名が、PMOシリーズ初のエリアに挑んだ。

2017年3月に竣工した『PMO西新橋』。PMOシリーズ・23棟目となるこの物件は、新橋駅、霞ヶ関駅、虎ノ門駅の徒歩圏内に位置する。前面には南桜公園があり、日当たりも眺望も良好だ。一方で、シリーズ初の西新橋エリア進出に伴い、様々な課題も出てきた。その課題に取り組んだ4名は全員20代、主担当を務めるのは初めてだ。課題をどのように乗り越え、結束を強め、物件に息を吹き込んでいったのか。4名の話をもとに、ストーリーを紹介しよう。

  • 開発担当
    内山 真衣子
    2015年中途入社(新卒:2012年)
    都市開発事業本部
    開発部
  • 建築担当
    滝沢 皓史
    2014年入社
    都市開発事業本部
    建築部
  • 営業担当
    安見 彩香
    2013年入社
    都市開発事業本部
    ビルディング営業部
  • 運営担当
    森永 翔
    2014年入社
    都市開発事業本部
    ビルディング事業部

Chapter 01/PMOシリーズには前例のない立地を取得

港区西新橋にあるこの土地を取得したのは2014年4月。取得前は「住宅向けの土地ではないか」という意見もあった。表通りからやや奥まった立地は、過去のPMOシリーズには前例がなかったからだ。しかし、開発と営業が何度も集まって将来予測を行い、PMO用地として取得することがこの土地のポテンシャルを最大限に活かすことができる、という結論に至った。立地面では前例のない物件だが、「だからこそチャレンジすべきだ」ということで社内の意見がまとまる。
そして実際にPMO向けの用地として取得するために、建築部では取得前の段階から詳細なプラン検討を行った。一般的に、取得を判断する前の図面は建物のボリューム検証にとどまることが多い。しかし野村不動産の場合はこの段階から、実際にリーシングを行う営業部、完成後に運営に携わる事業部の意見を盛り込んだプランニングを行い、相当な作り込みを行う。「プランニングをする設計部門が社内にいてくれることは大きな強みです。取得段階からの入念な作り込みが、結果的に良い物件作りにつながり、お客様に評価されるわけですから」(開発・内山)。その思いが通じ、取得は無事に完了した。

Chapter 02/テナントの従業員目線でのプランニング

南側に公園を臨むことのできる立地を活かし、公園側に開放的な執務空間を計画した。テナントの従業員目線で、その場所で働くということを考えると、明るい開放感のある執務空間のほうが気持ちよく働いてもらえると考えたからだ。
一方、前面に公園があるため眺望は良いが、反対側にパイプスペースやエレベーターを集中させると裏側感が強くなってしまうことが課題だった。実際に複数の最寄駅から歩いてみたところ、出勤はその裏側からのアプローチになる。「朝、裏側から出社したら気が滅入ると思います。気持ちよく働いてほしいじゃないですか?そこでみんなで話し合い、裏側の外壁にコーナーサッシやスリット窓を設けることで、アプローチ側からの外観のデザインにもこだわりました。」(運営・森永)
リーシングの対象も主に官公庁の取引先、特にシステム開発を請け負う企業が多いことが分かり、サーバールームの設置がニーズとしてあることが分かった。「だからこそ、各テナントのサーバールーム用の空調機能増強に対応した、設備バルコニーを計画に盛り込む必要があると判断した。」(建築・滝沢)。

Chapter 03/開発・建築の思いを受けとめた臨場感ある提案

各部の主担当から意見を集め、2015年夏には最終的な建築プランが固まる。ただ、実際のリーシングは模索が続いた。一旦IT関連企業をターゲットに置いたものの、PMOシリーズ初の西新橋エリアでの情報がまだまだ不足していたからだ。そこで企業を訪問し、西新橋に拠点を置いた経緯などをヒアリングすることで、改めて営業戦略を策定。徐々にテナント像を固めつつ、一方で提案にも説得力を持たせる必要があった。
そこで営業部の旗振りで「開発・建築レクチャー」を立ち上げる。「土地を取得した人の思いや、建築プランを立てた人のこだわりなど、会社の決裁会議資料には書かれていない情報をチーム全員で共有したかったのです。レクチャーのおかげで、全員が同じ気持ちになれたと思います。また、私たち営業も、お客様に臨場感を持って説明し、当社の徹底的にこだわるモノづくりへの思いもお客様に直接お伝えできるようになりました。」(営業・安見)。その結果、竣工前にもかかわらず2件の契約が実現。物件に少しずつ息が吹き込まれていく。

Chapter 04/初の主担当という経験を「次」につなげる

明けて2017年、正月。主担当の面々は新橋・烏森神社へ初詣に出かける。プロジェクトの進め方について全員が分かってきた。目線合わせもできている。3月の竣工に向け、残された時間をみんなで盛り上げていきたい。そんな思いからだった。リーシングは2017年の秋までを目途にし、運営に関しては更にそこからのスタートとなる。現在進行形であることを承知の上であえて感想を求めると、同じ答えが返ってきた。「全員が初めて主担当をした物件。緊張もしたが、次につながる経験が積めた」。
20代のメンバーが各部署の代表となり、それぞれの視点から何度も現場を見つめ、意見を交わし合い、プロジェクトを一歩ずつ前進させた。このプロセスの中で得た知識や、メンバー間の求心力を高めるためのノウハウは、きっと次に活かせる。いや、活かさなくては…。年間5~6棟のペースで竣工が続くPMOシリーズ。西新橋プロジェクトで若い世代が得た経験は、今後の大きな原動力となるだろう。

Project story 04/オフィス街のGEMSから、ファッション街のGEMSへ。チャレンジスピリットが動きだす。